
現在FDA(アメリカ食品医薬品局)で検討中の自宅用簡易HIV検査が、来る5月15日に認可すべきか(OTC:処方箋なしでの店頭での販売、として認めるか)議論されるそうです。
この検査方法は口腔唾液を利用する短時間で可能な方法であり、HIV検査を受ける人を大幅な増加が期待されています。
一方で、このような自宅で簡単にできる検査方法だと、例えば自分がポジティブだと発覚した際の自殺の可能性等が憂慮されます。
記事ではこのような問題に対して、例えば24間年中無休な専門家ダイアルの設置等で対応すべきであり、HIVステータスを知るためのオプション(つまり簡易検査)を減らすべきではないと主張しています。
さて、どうでしょうか。現在でもすでに検査キットを利用した自宅検査がありますが、この方法の画期的なところは、
・血液ではなく、唾液で可能なところ
・すぐに結果がわかるところ
でしょうか。
しかし、現在の主流の方法、つまり病院に行き採血して数日待つ、という方法でも偽陽性など、一回の検査では確実にはわからないケースがあります。ということは、自宅での唾液による検査ではなお精度は落ちると考えられます(推測ですが。)
個人的には検査方法の多様化には賛成ですがそのためには
・結果の精度の周知徹底
・ポジティブと判明した後どのように対応すべきかを明確に伝える
・簡易検査のみならず定期的に、病院での血液検査を行うよう啓蒙
することが必要であるかと思います。
今後さらに研究が進み、「3か月待たずに、唾液で数分で確実な結果がわかる検査方法」が確立されるといいですね。
Source:The advocate, May 5 2012
http://www.advocate.com/health/2012/05/05/case-rapid-home-hiv-test
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