同性愛嫌悪の若者は寿命が短いという研究結果。

American Journal of Public Healthの最新号に、「同性愛に対して否定的な意見をもつ若者は、そうでない者よりも寿命が短い」という研究結果が報告されました。

この調査は1988年から2008年の間に実施され、20,226人が参加。うち4,216人がこの調査期間中に亡くなっているということです。

調査結果によると、ゲイに対して偏見を持っていない者は、平均2.5年長生きだったという事です。

コロンビア大学の研究者であるMark L Hatzenbuehierはこの研究結果をうけ、

「ゲイへの偏見はストレートの中で死亡リスクの上昇につながる。複数のリスク要因があるだろう。」

とコメント。

ちなみに、この調査における「同性愛嫌悪」の傾向は以下の４つの質問から判定しています。

1．もし、コミュニティの図書館からホモセクシャルに関連した本を撤去しようという提案がある場合、賛成するか？
2．ホモセクシャルの教師が大学で教えるのは許されるか？
3．ホモセクシャルの人がスピーチをしたいと言ったとき、賛成するか？
4．成人の間における同性愛的関係について、以下のどのように考えるか？—常にそれはおかしい。ほぼ常におかしい。時にはあってもよい。全く問題ない。

研究者は、この４つの質問が同性愛嫌悪の偏見に対する限られた潜在的傾向を示すにすぎないと認めているものの、「偏見の影響は研究が捉えた結果より、広範に及びこともありえる。」と述べています。

その他、同性愛嫌悪以外の要因が影響しないように、年齢や収入、教育や宗教などの他の要因を排除しているとのこと。

その結果として、「2.5年の寿命の差は同性愛嫌悪に対する偏見によるもの」、特に心臓に関連した死因のリスクが上昇すると結論づけています。

研究では、同性愛への偏見と寿命に関する科学的な根拠は示されていないものの、著者は、「怒り」が高血圧を導き、心臓病のリスクが増加するのではとコメントしています。

広い心と、穏やかな気性が長生きの秘訣ですね。

(Source; Pink News Feb 20 2014,
http://www.pinknews.co.uk/2014/02/20/homophobic-can-shorten-life-matter-years-study-finds/　　)