
(by Pink News)
イギリスにおいて家主が入居者募集の広告を出す際に、ゲイに限定した内容は違法となる可能性が高いとBBCが報じました。
2010年に施行されたEquality Act (2010年平等法)は、差別理由毎に存在していた差別禁止法を整理したもので、宗教、人種、年齢、身体的特徴及び性的指向、全てが保護されており、これを適用すれば家を貸す際もこれらを差別して借主を選ぶことはできません。
Equality and Human Rights Commission のスポークスマンによれば、「この法律によれば、もし積極的に正当化できるような理由がなければ、ゲイどころか、女性のみを募集するような広告も違法となる」と述べています。
National Landloads Association のChris Norrisは、「今のところ、実際に違法と判断された例はないが、新しい賃借人を探している家主は、物件が潜在的な候補者に適しているかどうか判断できるように、物件の現在の状況を記述すべき」と述べています。
さていかがでしょうか。法律とはあるカオスの状態にある事象や社会に対して白/黒をつける行為ですが、ときに予想を超えて白黒つけすぎるところもあります。
今回の事例なんかいい例ですね。本来的には「全ての人の平等を保障する。」という趣旨のはずが、「アパート広告は如何なる限定もいけない」というところまで行ってしまう。
個人的には「女性オンリー」や「ゲイオンリー」な物件があってもいい気がしますが、しかしそれを認めると今度は「ゲイだから入居不可」となり、結果2010年平等法の理念に反してしまうのですね。
結局記事でも指摘しているように、例えば「もうアパートはゲイだらけでゲイじゃないとやっていけないよ」的なことをほめのかした広告にして、ストレートの方には辞退してもらう方法がいいのでしょう。
このように、世界ではLGBTの権利がどんどん広がっていますが、その一方で義務/制限も発生しているという事に注意が必要ですね。
(公共の場でムフフ….なども控えなければいけなくなるでしょうね…)
(Source: Pink News, July 3 2012,
http://www.pinknews.co.uk/2012/07/03/gay-only-room-adverts-may-be-illegal/)
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